Japanese / English

技術職員ニュース

発行:統括技術センター広報担当 松浦

   vol.0039(2024.3.29) 

こんにちは! 統括技術センター広報担当の松浦です!

雨があがったと思ったら、湿気も相まってとても暖かいですね。
気づかないうちに草木が鮮やかになっていて、春の訪れを感じます。
吉野さんのいらっしゃる観察園にも新たな芽吹きがあるのでしょうか。

       ーーー・ーーー

今回は、名大装置開発技術支援室の加藤さんにお話を伺いました。
加藤さんは、3月5日に行われた技術発表会で
学内の研究所からの依頼で製作したバンドパスフィルタについてポスター発表をされました。

このバンドパスフィルタは、真鍮でできた20×20×20ミリメートルの箱のようなもので、ネジ穴やスリットがたくさん入っています。
他にも、スリットに差し込む1.27ミリメートルの薄さの板(可動壁)も付属しており、
こちらには、チョークと呼ばれる段差が必要で、その部分の厚みはたったの0.2ミリメートルです。

製作秘話として教えていただいたのですが、加藤さんはこの加工を依頼する図面を見たとき率直に
「なんて複雑な形状だろう。高い加工精度でつくれるかなあ」
「ここまで薄い板に段差を入れたら、さすがに曲がってしまうのでは」
などの思いが頭の中によぎったそうです。

そんななかでも、マシニングセンタを使用して無事作り上げたとのこと。

段差の入った極薄の板(可動壁)に関しては、曲げてしまうようなつもりで試作品に力を入れてみた結果、
折れることもなく意外と頑丈であることが確認できました。(実際に試作品に力を入れたのは、加藤さんではないようです)

飄々とした加藤さんの説明を聞いていて、「最初は自信なさげでも取り掛かれば完成させられるんだ」と不思議な心地になりました。

機械加工に限らず、難題に直面したとしても研究者に寄り添うべく技術支援を行う皆さんを
もっと知ってもらいたいなあと取材に伺うたびに感じています。

       ーーー・ーーー

統括技術センターWEBサイトでは、技術職員の皆さんの日々のご活躍を紹介しております。
技術職員インタビューが更新されました。ぜひご覧ください!

技術職員インタビュー 04
https://www.tech.thers.ac.jp/tech_staff_interview/staff04_ogawa/

次回は、桜の満開後ですね。
お楽しみに♪

   vol.0039(2024.3.29)