発行:統括技術センター広報担当 松浦
こんにちは! 統括技術センター広報担当の松浦です!
クリスマスが過ぎましたね!皆さんのお宅に、サンタクロースはいらっしゃったでしょうか?
我が家には大型の番犬がいるため、残念ながら聖ニコラも訪問は遠慮されたようです。
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さて、今回は、名大の生物・生体技術支援室 生体機能解析技術グループの4名の技術職員から伺った
医学部の学生実習で解剖されるご献体についての業務のお話です。
生前ご献体の登録をされたご遺体は、ご家族の了承のもと、お葬式が済むとすぐに大学へ運ばれてきます。
通常の就業時間内であれば、グループリーダーの高木さんがご遺体の受け入れ業務を行うそうです。
ご献体の受け入れの際にトラブルが起こらないのは、
高木さんがご遺族をはじめとする関係者へ丁寧に対応してくれるおかげなのだと、グループの他の皆さんが説明してくださいました。
ご遺体が到着したら、なるべく早いうちにホルマリンやエタノールなどから成る防腐液での保存処置が施されます。
この時、防腐液と入れ替えるご遺体の血液を見ると、作業に慣れた今でもまだ緊張してしまうと話してくださったのは、浅野さんです。
程さんが、防腐液は大腿動脈のような大きな動脈から注入するのだと教えてくださいました。
もしご遺体の血管に異常があった場合(動脈硬化など)には、充分に防腐液が回らないこともあるので
その際には、"追固定"といって液を足すのだそうです。
この道25年というベテランの正岡さんは、納体袋や
ご遺体に注入した化学物質をアルコール置換する装置を詳しく見せてくださいました。
同時に、隣に置いてあった、ご遺体を開頭する器具の説明も聞いた私は、おそらくこの日一番の青い顔をしていたでしょう。
保存室のロッカーには、こうした保存処置が施され解剖を待つご遺体を100体以上入れることが可能とのこと。
解剖実習が完了すると、ご遺体は速やかに火葬され、ご遺族へお骨が返還されます。ご献体からここまで、およそ3年です。
年に1度、日泰寺で行われる弔慰祭では、ご遺族はもちろん
解剖に関わった医師、学生、職員が一緒に手を合わせて祈りを捧げます。
4名の、まるでご献体に感謝を述べながら話しているような、厳かで誠実な雰囲気に終始圧倒されてしまいました。
どんなに長い間業務にかかわっていても、ご自身の業務を軽んずることなく
一体一体のご献体に真摯に向き合う4名の表情は、まさに職人でしたよ!
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統括技術センターWEBサイトでは、技術職員の皆さんの日々のご活躍を紹介しております。
ユーザーズボイスページにて、ショートインタビュー記事が更新されました。ぜひご覧ください!
https://www.tech.thers.ac.jp/users_voice/
2023年も技術職員ニュースにお付き合いいただき、ありがとうございました。
次回は、2024年にお会いしましょう♪
皆様、お体に気を付けてよいお年をお迎えください。
トキノナガレ ハヤイナァ (´□`;)