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技術職員ニュース

発行:統括技術センター広報担当 松浦・中西

   vol.0014(2023.6.8) 

こんにちは! 統括技術センター広報担当の松浦です!

先週末は、ひどい雨でしたね。
皆さんは生活・通勤などに影響ありませんでしたか?

さて先月、名大鶴舞地区の医学部を訪ねた時のことです。
生物・生体技術支援室の浅野さんが
嬉しそうに『名古屋大学人体組織圖譜』という本を見せてくださいました。

名大医学部創基150周年記念事業の一つとして
出版されたその本は、精密な人体組織図160点を取りまとめたもので
掲載されている図はすべて、50年以上前に木戸史郎さんという技術官が、組織標本を顕微鏡で見ながら描いたものです。

組織標本=プレパラートをみながら描くなんて、神業ですね。
この本は名大博物館で借りることができるので、興味のある方は、ぜひ見てみてくださいね。

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本を開くと、目に飛び込んできたのは
鮮やかな水彩風のタッチで描かれた人体組織の筆絵でした。
組織図のなんたるかが全く分からない私の最初の印象は、「きれいで見やすく、とても細かな絵」です。

一緒に見ていた中西さんは
「この本の組織図は、見るべきポイントが直感的にわかるように描かれている」
と、しきりに感心していました。

実際に顕微鏡で見てありのままを描くと、情報が多すぎて戸惑ってしまいそうですが
そうならないように見るべき組織の特徴が強調して描かれている、
と説明してくれ、細かいのになぜ見やすいと感じたのかがわかりました。

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木戸さんは、退官されるまでに約500枚の図を描き、医学生の教育に大いに貢献したそうです。

木戸さんの入職は1938年…
それから、現在でも重宝されるような資料を残されたとは、驚きです。

業務の中で、現在まで連綿と技術や記録をつないできた先人の方々と、未来には同じように先人となる皆さんに敬意を表します。

統括技術センターWEBサイトでは、技術職員の皆さんの日々のご活躍を紹介しております。
このWEBサイトももう少し見やすくできないかと、研究中です。
今後気が付いたら、仕様が変わっているかもしれません。

次回は、どんな本を開けるのでしょうか?

お楽しみに♪

   vol.0014(2023.6.8)